2015年7月29日
石田です。
毎日、暑いですね。今日は、動物や植物たちの暑さ対策の話です。
まず、私たちは、暑くなると汗をかいて、その汗が蒸発することによって体温を下げます。
植物も同じで、葉にある気孔から盛んに水を蒸発させて温度を下げようとします。
しかし、多肉植物やサボテンのように乾燥地に生息している植物は、水は貴重品ですので、暑くても気孔をしっかり閉じたままで、水を蒸発させることはしません。つまり汗をかかないのです。
にもかかわらず、太陽の直射日光が当たっても体の温度は上昇していないのです。何か体温を下げるしくみを別に持っていると思われますが、そのしくみは、まだ解明されていません。
私たちもサボテンのように汗をかかなくても体温を下げるしくみを持っていれば、汗によるベトベトの不快感がなくて、ありがたいのですが!
次は、アフリカに生息している肺魚(ハイギョ)の話です。肺魚という名前の通りに、鰾(うきぶくろ)が発達してできた肺のような器官を持って行って、魚ですが、空気呼吸ができます。下の写真は学校で飼育しているハイギョです。
この魚のすごいのは、アフリカでの現地の夏(乾期)は、ほとんど雨が降らなくて、生息している池が干上がってしまい、水が無くなってしまいます。そんな環境でも死ぬこともなく乾期が終わるまでの3ヶ月間ぐらい耐えるのです。
そのしくみは、池が干上がってくると、池の底の泥の中に入り込み、その中で、カメなどの冬眠と同じように休眠状態になります。正式には、冬眠でなく、夏に休眠しますので、夏眠(かみん)と言います。
上の写真は池の底の土を掘り起こしたものです。写真の赤丸の中に夏眠中の肺魚がいます。
この魚は夏眠させておけば、水も餌もいらないので、将来の宇宙旅行の時の食料として注目されています。
宇宙船の中に、夏眠させた肺魚を水の無い箱の中に積み込んで置いて、料理するときに水に浸けるだけで、休眠から醒めて新鮮な魚に戻るのです。まるで、お湯を注ぐだけでできるインスタントラーメンのみたいですね。