2017年10月21日
近藤です
今日(10月21日)は主に鯨類のことを調べている「さかまた組」が主催するイベント「シャチの海へ! 専門家と行く釧路沖ツアー」に協力してきました。
20名の一般市民が参加する中、海洋生物保護専攻の学生はウォッチングガイドとして船に乗り込み、
鯨類や海鳥類の観察のサポートをしました。
台風が接近しているせいもあり海上にはうねりがあったのですが、船酔いにも負けず学生は与えられた仕事をきっちりこなしていました。
下の写真は学生が参加者へ動物が出現した方向などを説明している様子です。
学生の指の先にいたのは、カマイルカの群れでした。
カマイルカの群れとしてはそう大きくない10~20頭の集団でしたが、野生のイルカを見ることができて参加者は大喜びでした。その喜ぶ顔を見て学生たちもちょっぴり誇らしげな表情を浮かべていました。
下の写真は今日観察されたカマイルカの群れの一部です。
そもそもカマイルカはシャチなどと同じマイルカの仲間です。
背びれの形が鎌に似ていることからそう名付けられました。下の写真で背びれを確認してください。
カマイルカの体長は最大2.5m程度です。北太平洋に分布し、時には数百頭の群れを形成することがあります。今回の鯨類観察演習でも200頭以上の群れを発見しました。空中へ高くジャンプするなど、活発な行動をみせてくれることから、水族館でも人気のイルカです。定置網に迷い込んでしまう事例が多く、そうした個体の一部は、教育目的のための展示用標本として水族館で飼育されています。
さて、明日も市民ツアーです。ただし、台風の影響を今日よりも強く受けることでしょう。安全第一です。危険と判断された場合には中止となります。