2011年6月22日
エコの城者(じょうしゃ)です。
OCA海洋系のダイビングゼミでは
2004年から大阪湾再生プロジェクトに取り組んでいます。
その一環として、大阪湾海底クリーン作戦、
アマモ場造成による水質浄化実験、
人工干潟の生物調査などを行っています。
先週6月17日は岸和田沖にある
人工島の干潟で生物調査を行いました。
大阪湾の沿岸部はこの時期アオサという海藻に覆われます。
この大量に発生するアオサを
堆肥等の資源として利用できないか検討中です。
アオサ周辺にはたくさんのエビの姿が観察できました。
カニも潜んでいます。
前日16日が満月だったので、
クサフグの産卵を観察できないか!?
学生たちと挑戦してみました。
クサフグは満月の前後、大潮を狙って海岸で産卵をします。
この時期、満月の夜は色んな生物が産卵を行います。
サンゴ、ウミガメ、アカテガ二などなど…。
神秘的ですね。
今回狙いをつけた場所は、
大阪府の岬町にある水産技術センター横の海岸です。
午後4時くらいから待機して、
クサフグの動きを観察しました。
この時間帯になると、
たくさんの偵察隊が岸近くをうろうろしはじめます。
日が傾くと、クサフグの大軍は、
産卵のタイミングをじっと待っているようです。
どういうタイミングなのか、産卵は突然に始まりました。
岸に押し寄せて集団で産卵する姿は壮観です。
しかし、この日産卵したのは限られた集団のみで、
後の群れは岸近くでじっと待機したままでした。
微妙な条件があるのでしょうか。
午後7時半頃には産卵を諦め、徐々に解散していきました。
また翌日最良の条件を待って産卵に望むのでしょう。
迫力のある集団産卵もさることながら、
タイミングを見計らってじっと待機するクサフグの姿が印象的でした。