2017年7月24日
〜Dolphin Research Center Report〜 第8弾。
Hello!!! みなさんお元気ですか?海洋系スタッフの村瀬です。
未来のための健康管理PartⅡです。
動物たちが現在と変わらず未来も健やかでいられるための健康管理の一つとして、第7弾では「サプリメントを飲む」「水を飲む」についてお伝えしました。
今回のテーマは「吸う」です。
さて、イルカは一体何を吸う…???
こちらの写真をご覧ください
イルカの頭に乗っけているあやしい帽子のようなものは、Nebulizer(ネブライザー)です。
そう、吸うのは「おくすり」です。
上から見た図
下から見ると
噴気孔に当たる部分が浮き輪みたいに柔らかい素材で作られていて、心地よく密着しやすくなっていますね。
これは人用を応用して作った特注で、DRCオリジナル。
めちゃお高いモノらしい…。
Nebulizerとは液体の薬剤を霧状にしたものを吸入する装置で、人が使用しているものとほぼ同じです
まず、Nebulizerの準備。薬を噴霧装置に入れます
https://www.youtube.com/watch?v=_kKsK34exmo&feature=youtu.be
容器をセットすると装置の中に霧が送り込まれていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=AGJPIsHFbtI&feature=youtu.be
Med trainer(Medical trainingをメインで担当するトレーナー)がイルカの下顎を支え、Med staff(動物の健康管理を専門に行う部署のstaff)が装置をONにしイルカの噴気孔に位置を合わせてそーっと乗せます。
イルカが息を吸うと霧状の薬剤も一緒に吸入され、吐いた息は装置の外に排出される仕組み。
https://www.youtube.com/watch?v=dRZ7b-1JToM&feature=youtu.be
休憩しながらトータルでだいたい8〜10分間吸入します。
結構長い…。
違うイルカでも見てみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=jH5mUAF8Pj4&feature=youtu.be
動物にとって「待つ」ことが最も苦痛なのですが、同じ体勢でトータル10分も我慢出来るでしょうか?
出来るんです。
https://www.youtube.com/watch?v=BO1XpYZznpE&feature=youtu.be
休憩ごとにイルカは超〜ハイテンションで「俺、やったったでぇ〜!!!」と言いながらトレーナーにどや顔します。
頑張った後にめちゃめちゃ褒めてもらえることが嬉しくてたまらないのです。
これもやはり人とイルカのrelationshipなんですね。
ちなみに、治療対象となるのは、Chuff sample(呼気検査)などのテストを何度も行った結果、ごくごく初期段階の呼吸器系の病気を確認したイルカたちです。
これ以上病気が進行しないよう、また、症状が出ないように長期的な治療を始めるのです。
健康な体は全ての基本。
これなしでは何も成立しない!!!ということです。
では、最後にトレーナーがクリエイティブにイルカと遊ぶ映像をご覧ください。
これ
https://www.youtube.com/watch?v=vwVnia1c-s0&feature=youtu.be
にこれ
https://www.youtube.com/watch?v=llLZqr9SOhY&feature=youtu.be
を足すと、こんなこと
https://www.youtube.com/watch?v=6ZHVsUS-qV8&feature=youtu.be
になりました〜!!
このように、精神的な健康も未来のための健康管理の一つなんですね。