2016年8月21日
石田です。
危険な海洋生物と言えば、サメとか猛毒クラゲなどを思い浮かべると思いますが、他にも危険な海洋生物が少ならからずいます。
ここで、紹介する生物はアンボイナという名前の巻貝です。この貝は伊豆から沖縄にかけてのサンゴ礁に生息していて、サイズが10cmぐらいの貝です。
この貝の恐いところは、肉食性の貝で、猛毒を持っており、毒針を魚などに刺して魚を捕まえて食べます。魚を襲って丸呑みする貝がいるなんて、すごいでしょう!
下の写真は、歯舌歯(しぜつし)、すなわち、毒針を刺しているところです。
この貝の持つコノトキシンという毒は、かなり猛毒で毒ヘビのコブラの毒よりも約37倍強いと言われています。人間も刺されたら、もちろん命が危ないです。この貝による死亡例もあります。
アンボイナから人間を襲ってくることはありませんが、知らずにこの貝を触って刺されるのです。
この貝の仲間をイモガイ(サツマイモの形に似ているため)と言いますが、このグループの貝は、アンボイナほど猛毒ではありませんが、皆毒を持っていますので、注意して下さい。
イモガイの仲間には、貝殻の模様が綺麗な種類(下の写真)もいて、海岸でイモガイを見つけて、手に取ったりして刺されることが多いですので、注意してください。
ところで、世の中には、貝殻のコレクターがいまして、珍しい貝や綺麗な貝殻は、マニアの仲間の間では、かなり高額な価格で取引されています。イモガイの中にも高価なものがありますけれども、欲を出してイモガイを採集しようとは思わないで下さいよ!