2018年3月13日
海洋系スタッフの村瀬です
少しずつ春の匂いがする大阪から、Dolphin Research Center(DRC)のレポートをお届けします
DRCでは、時々こんなプログラムを行なっています。
これは「Enrichment Program(エンリッチメントプログラム)」といって、
DRCゲストに見せるプログラムの一つなんですが、そもそも「エンリッチメント」とはなんでしょう?
インターネットで検索するとたくさん出てきますが、要は飼育動物の幸福を追求する方法の一つです。
このプログラムは、トレーナーではなく主に教育担当スタッフや研修生が行うものです。
いつもと違う人でいつもと違う雰囲気のプログラムを行うことで、
動物のGood Mental Stimulation(精神的な刺激)になるわけです
DRCでは、このプログラムに限らず1日を通して多くの場面で工夫(エンリッチメント)を実施しています。
ドックタイム(ブログ6/10記載)やセッションの際に「楽しい」「安心」を提供することにより、
トレーナーはイルカに対し「信頼の貯金(The Trust Bank)」を少しずつ積み重ねていきます
このように「セッションが楽し過ぎて思わずはしゃいでしまう」イルカを見たことあります?
難しいことが出来たこと、トレーナーが力いっぱい褒めてくれることが嬉しくて嬉しくて、喜びを全身で表すのです
動画を見ただけでは「何がここまで嬉しいの?」と思ってしまうかもしれませんが、
ここまではしゃぎたくなる日々の積み重ねがあるんです。
こういうシーン、DRCでは頻繁に見られるんですよ
なんか、見ているこっちまで楽しくなってしまいますね
次は、遊びで本来手で出すサインを足で出してみたら出来ちゃったー!というシーン
最後は研修生とはしゃぎまくるシーンです。サイン・ホイッスルなしのセッションでも、
しかも研修生でもここまで動物を楽しませてるんです
これら一つ一つの要素がTrust Bankに貯金されていくのですね
「信頼の貯金」は時々引き出さなければなりません。
例えば、痛みを伴う治療や捕獲・輸送など、動物に負担をかけざるを得ない時です。
もちろんそれらは最小限に留めますが、貯金があればよりスムーズ。
もしなければ治療すら出来ない、もしくは多大なストレスを動物にかけることになるでしょう。
動物を楽しませるには、トレーナー自身が心から楽しむことがものすごーく大切なんですね。
(最後、ムラセごときにイルカがはしゃいだシーン…)