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2018年2月7日

DolphinをResearchしましょう 〜Dolphin Research Center Report〜第11弾

もうすっかり日本に帰っている海洋系スタッフの村瀬です

なんとも寒い毎日ですね・・・

暖かさを求め、DRCレポートはもう少しだけ続けますね


Dolphin Research Centerという名前の通り、ここでは興味深いリサーチを多数行なっています。

というわけで今回はイルカの能力に関するリサーチについてお届けします

ピックアップしたリサーチ項目はこちら↓

1.Where is it?(おもちゃはどこに入っているでしょうか?)

2.Cooperation(協力・協調)

3.Lexigram(図形シグナルの認知)


では、順番にご紹介しましょう

まずは1.「Where is it?」の動画をご覧ください



これは、正しくは「Objective Permanence」という名称で、おもちゃをBoxに隠しどこに入っているかを記憶し追跡するという研究です。

おもちゃを入れた人と蓋を開ける人が入れ替わっているのは入っている場所をイルカに悟られないための基本ルールです。

視線や体の動きなどで伝わることもあるようです。

ゆくゆくはバケツの位置を移動し追跡させるそうです


次に2.Cooperationの動画をご覧ください



これは、水中の2つのボタンを2頭のイルカが同時に押すというもの。

「ボタンを押して」というサインを14秒ずらしてそれぞれのイルカに呈示します(ずらす秒数は徐々に伸ばしました)。

今は、別々の時間に出発したイルカが「せーの」で同時にボタンを押すという協力・協調性があるかどうかを調べる段階です。

この研究のゴールはさらにハイレベルになります


最後に3.Lexigram(レキシグラム)の動画をご覧ください


これは、図形をサインとして認知する実験です。

チンパンジーで行なわれたレキシグラム(記号言語)の実験は有名ですね

これはそれほど複雑ではありません。

目的は行動の選択をより自由にすることだそうです。

ただし、これはまだ図形とサインをマッチさせる段階のものなので、複数の図形を選択する段階には至っていません。

ゆくゆくは、トレーナーが決めたサインに従うだけではなくイルカがやりたい動作を自分で選べるようになり、トレーニングがさらに楽しくなることを目指しています


研究内容は本当にざっくりとしかお伝えしていませんが、詳しくは授業の中で・・・


動物を自然界ではなく人が作った施設で飼育するなら、「ただ閉じ込めておくだけ」では意味がありません。

その動物についてとことん知らなければ、「よりよい幸福」は手に入らないでしょう。

これはトレーナーの義務なのかな。

幸いなことに海洋動物の施設で働く人は、大抵の場合においてトレーニングのノウハウは持っているのですから、これから「人も動物もAll Happy」をとことん極められるはずですね


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