2017年3月29日
石田です。
前回のブログに引き続き、今回も奈良公園で観察したシカ達の行動を紹介します。
まずは次の写真を見て下さい。
このシカ達は頭で互いに押し合っていて、いったい何をしているのでしょう?
2頭ともオス同士です。でも、写真のシカ達は何か物足らない感じがしますよね。
そうなんです、シカのオスは立派な角を持っているはずなのに、このシカ達は角が無いのです。
その理由は、奈良公園のオスのシカが、繁殖期のとき、観光客に怪我をさせないようにするため、上の写真のように角がノコギリで切り取られているのです。
最初の2枚の写真において、頭で押し合っているシカ達の話に戻りますが、これは繁殖期のときオスがメスを取り合って、オス同士で力比べをしているのです。
本来の角を切り取られていないシカであれば、上の写真のように大きな角を使ってオス同士の力比べを行なっています。
奈良公園のオスのシカ達は、角という武器がなくても、角の無い頭で一生懸命頑張っているのですね。
中には、下の写真のように、木の切り株を相手にして、日頃からトレーニングしているシカもいるのですよ。
このシカを見習い、私達も毎日の練習が大事なんです。
ところで、このシカの写真を見て、「単に、頭が痒くて切り株に頭を擦り付けているだけだよ!」という人もいましたが、この行動は修行なのか? かゆいだけなのか? 果たして、真実はいかに?