2013年12月24日
こんにちは。ECOの城者です!
今日 はクリスマスイブですね。
サンタさんからプレゼントをもらっている学生もいるのでしょうか?
クリスマスイブの前に、昨日12月23日
は天皇陛下の誕生日でした。
みなさん日本についてしっかり思いを巡らせましたか。
日本と言えば、里山や里海という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
その文化は「SATOYAMA」「SATOUMI」という言葉として、
世界共通語になっています。
日本人は古来から自然と共存してきた民族です。
太陽や月、山や海、大木や岩などの自然を信仰してきました。
動物も主(ぬし)になると神様になり信仰の対象となります。
さて、先月はそんな自然との共存を考えさせられる
環境考古学のシンポジウムが、三重県の鳥羽であり、
学生たちと一緒に参加して来ました。
講師は環境考古学者の安田喜憲先生です。
シンポジウムの最初は伊勢神宮の森から始まりました。
特別な許可を得て山に入ります。
ここは神宮林として、ずっと護られてきた森です。
豊かな森があれば、そこで蓄えられた水が川となり、
地下湧水となって、豊かな海を育みます。
その水の循環を断ってはならないと安田先生は熱く語られました。
神宮に参拝した後は、答志島に船で渡り、
漁業組合で講演が始まりました。
参加者は大学教授、全漁連副会長、県の水産課、
水産試験場所長、研究者、学者、漁業者、
そして東京からは、経済産業省の方、大企業役員、
会社社長など多種多様なメンバーで、
そこへ学生たちが加わりました。
座談会形式で懇親会が始まり、学生たちは意見を求められ、
ちょっと緊張ぎみ。そして、大いに戸惑う…。
講演では『稲作漁労文明の重要性』について語ってくださいまし た。
内容は、東日本大震災の話から始まり、
津波と防波堤 の話から水の循環の重要性、
そして富士山世界遺産登録の裏話まで話は及びました。
翌日は学生たちがアマモの種子シートを海底へ設置する活動を
参加者たちが船上から見学しました。
このアマモ種子が豊かなアマモの森を形成します。
夏にはこの場所でアオリイカ漁が行なわれるのです。
日本人は稲作漁労文化で、
自然と共存する生活スタイルを今まで培ってきましたが、
ここ何十年かは忘れてしまっています。
先生は、森・里・海「命の水の循環」と、
その重要性について、何度も熱く語られ、
「自然を崇拝することが如何に素晴らしいことか」を
教えなければならないと仰っていました。
新しい年は、その初動の年にしたいと思います。