2012年10月23日
エコの城者です。
先日北海道の釧路沖に、
海洋の学生たちと鯨類調査に行って参りました。
「北海道の釧路沖に野生のシャチがいるらしい」
という魅力的な情報を聞いたのが2002年のこと。
釧路沖に来遊するシャチの生態をぜひ明らかにしたいという思いで、
2003年から福岡校と合同で調査を行っています。
個体識別を行なった結果、同一個体(群れ)が
毎年釧路沖を来遊している可能性が明らかになってきました。
10年目になる釧路沖での調査ですが、
今年は10月16日~22日の7日間実施しました。
数日前から天気図と天気予報から目が離せません。
迷走する台風21号と22号…。
出港すると学生たちの気持ちはいやが上にも高まります。
揺れる船上でカメラ片手に目視をしていると、
波の影や色んな浮遊物が、
クジラやイルカの姿に見えてきます。
「先生!波間にイルカの姿が見えます」
いいえ、あれはビニール袋です。
「クジラです。クジラの背中が見えました!」
いいえ、あれは流れ藻のかたまりです。
「イルカかシャチの背ビレが見えます!」
いいえ、あれは流木です。
ん!?流木ではないなぁ。
あ!キタオットセイです。
キタオットセイは
波の上でおかしなポーズをとっていました。
今回残念ながらシャチに遭遇することはできませんでしたが、
カマイルカの群れやオットセイ、
数々の海鳥たちを観察することができました。