2012年6月27日
石田です。
先日、アクアショップで、随分、久しぶりにキノボリウオ(木登魚)を見つけました。
私が中学生ぐらいだった時に見て以来ですから、非常に懐かしいです。
この魚は、最初に発見した博物学者の人が、木の上にいたのを発見したことから、この名前が付けられたのです。
しかし、その後よく調べると、この魚は空気呼吸ができるので、陸上でも平気なのですが、自分で木を登る力はないので、鳥などに捕まえられ、木の上に置いてかれたのではないかと考えられています(上の写真は合成写真ですので)。
当時の私は、そんなことも知らず、水槽の真ん中に木を立て、木を登るのを楽しみに、ずっと観察していたのでした。もちろん一度もその姿を見ることはできませんでした。
無理やり木に乗せたりしていたので、弱って死んでしまった苦い思い出があります。その後、全く輸入されず、長い間見たことがなかったのです。
そんなんで、数十年ぶりに見て、とても懐かしかったです。
水中から陸に上がった魚と言えば、「シーラカンス」という有名な魚がいます。
太古の昔、肺呼吸ができるようになったシーラカンスの仲間達は、水中から陸上へと進出して行ったのです。しかし、空気呼吸はできても、体の他の部分は、まだ、陸上生活に適応できなかったため、全滅してしまったのでした。
シーラカンスは進化を急ぎ過ぎて失敗してしまったのでした。
ところが、1945年にアフリカのコモロ諸島の深海でシーラカンスが生き残っているのが発見され世界中の大ニュースになりました。
この生き残ったシーラカンスは、仲間達が失敗するのを見て、陸に上がるのを止めて肺呼吸もなくして、海に戻ったため、現在まで生き残ったのでした。
進化の最先端を行くことが、必ずしも最善の方法である訳ではないことの良い例となっています。怖がりで意気地なしのシーラカンスが生き残ったのでした。
人類は、進歩を急ぎ過ぎているような気がしませんか?
もし、人類も失敗して滅んだとしたら、次に地球の主となる動物は、知能の高さから考えるとボノボやチンパンジーあるいはイルカかも知れませんが。
でも、私が思うに、彼らが進化しても、人間と同じように失敗すると思います。
では、失敗せずに長く発展するだろうと思われる動物は?と問われれば、それはイヌやネコだと思います。
なぜならば、いつも人間の近くにいて、人間達の多くの失敗を間近に見ているのは、イヌやネコだからだと思うのです。
彼らが進化したら、同じ失敗は繰り返さないのではないかと!
イヌやネコ達は、いつも私達人間を見ていますよね!