2012年2月22日
石田です
報告が遅くなりましたが、先日、WE ARE OCA 2012にてJESC奨励賞候補の卒業研究発表が行なわれました。
4月から始まり長かった卒業研究もいよいよ最終発表です。卒業研究の進行状況を知るため、授業内で何回も中間発表を行ない、12月には各専攻での卒業研究発表会を行いました。
その中で選ばれた優秀な研究だけでの発表会を1月に行ないます。さらに、その中で選ばれた最優秀の3つの演題の発表が今回行なわれたのでした。
ここまでの険しい道を乗り越えてきて、やっとここまで達成したのです。発表した学生の皆さん長いことお疲れ様でした。
JESC奨励賞とは、慈慶学園グループで学ぶ学生の卒業研究における努力と研究成果を評価するものです。
今年の奨励賞の候補にあがったのは下記の3題です。
「キンギョの飼育におけるカイワレダイコンの濾過植物としての有効性の検討」
「京都市動物園におけるグレビーシマウマの母子・姉妹関係についての研究」
「釧路沿岸域に来遊するシャチについて」
の以上です。
内容の概略を説明すると、最初のキンギョ飼育は、一般に魚の飼育する際には、アンモニアなどの魚の排泄物によって水質が悪化するのを防ぐため、フィルターを用いて水質を浄化します。しかし、市販のフィルターでは、どうしても硝酸を除去できなくて、定期的に水換えをしなくてはなりません。ところが、硝酸は植物の肥料になります。そこで、フィルターの中にカイワレダイコンを植えて硝酸をカイワレに吸収させ、水換えをしなくても良いようにする研究です。しかも、後でカイワレを食べることもできるというおまけも付いてきました。
京都市動物園のグレビーシマウマの研究は、シマウマと言えば、アフリカのサバンナで大群で成果う生活している姿をテレビなどで見たことがあるかと思いますが、そのテレビに映っていたのはサバンナシマウマで、本種のグレビーシマウマはオスは縄張りを持ちあまり群れを作らない種です。本種を動物園で飼育する際に問題となることは、例え親子であっても子供が成長していくと母親が子供に対して威嚇行動するなど、一緒に飼育できなくなっていきます。この問題を解決する方法を見つけようという研究です。
最後のシャチの研究は、北海道釧路沿岸に来遊するシャチの群れを、詳しく調べて、背びれの形や傷などの特徴から、群れの中の1個体ずつ識別しようとする研究です。シャチの調査は毎年継続的に行なってきましたので、過去のデータや現在のデータから、シャチの生態を明らかにする研究です。
審査員の先生方の前での発表は、学生達はとても緊張しておりましたが、無事に発表することができました。
さて、どの研究が奨励賞をもらったかは、今は秘密で、卒業式のときに発表です。卒業式が終わりましたら、このブログで皆さんにも報告致します。