2016年3月19日
石田です。
今日は久しぶりに水槽の中で飼育しているアワビの様子を紹介します。
2013年の9月からアワビ稚貝(子供)の飼育を始めて、2年半になります。順調に育ってきましたので、サイズも随分大きくなりました。
ただ大きくなっただけでなく、アワビでも人に慣れてきて、おもしろい行動が見られるようになってきました。
自然界のアワビは、夜行性であり、昼間は岩かげなどに隠れています。2013年の学校で飼育し始めたときは、水槽の中には隠れる場所がありませんでしたので、水槽の角にアワビ達が集まって、昼間はほとんど動くことはありませんでした。
しかし、今では、いつも水槽の前の方に居ることが多くて、人が水槽に近づくと餌を欲しがっているような行動をします。
その行動を紹介しますと、まずは、立ち上がり行動です。
立ち上がることは、貝殻で保護されていない腹部が露出され、アワビにとっては、タコなどの天敵に襲われ危険なことなのです。それを気にせず平気で行っているのですから、安心しているのでしょうね。
しかも、皆、写真のように立ち上がりながらこちらに寄ってきます。
ここで、餌のワカメをあげると、腹部の筋肉を使って、ワカメをつかんできて、食べ始めます。
上の写真はワカメを食べているところです。ところで、アワビの口がどこにあるか知っていますか?
上の写真のアワビのツノのように見える2本の触手の付け根にある丸い部位が口です。この触手は、ワカメの匂いがわかるようようです。ワカメを水槽の中に入れると、この触手でワカメを探しながらやってきます。
餌を食べているときに、いくつかのおもしろい行動が観察されましたよ。
まずは、この写真の行動です。
いかがでしょうか? わかりますか? 左側の写真は、アワビ同士がワカメを綱引きのように引っ張って、ワカメを取り合いしているところです。右側の写真は、ワカメが途中でちぎれてしまったのです。
次の、おもしろ行動は、下の写真です。
この写真は、ワカメと間違えて、石をつかもうとしているところです。アワビの世界でもドジなアワビもいるようですね。
次の写真の行動は、意図がよくわかりませんが、1匹のアワビの背中の上に別のアワビが馬乗りになっているところです。
下になっているアワビは、背中に乗せたまま、動き回っていました。遊んでいるのか? 背中の上に乗って運んでもらっているズボラなアワビなのか? 下の子が餌を食べるのを邪魔をしている根性悪アワビなのか? 理由はアワビに聞いてみないとわかりませんが、ずっと長い間、馬乗りになっていました。
最後に、私達が今チャレンジしているのは、これです。
そうです、手乗りアワビです。上の写真は合成ですが、今かなりいいところまでできていて、近いうちにできるかも。今後の楽しみです。
以上、ここに紹介したアワビはどうでしたか? アワビでも十分にペットになるのではないかと思いますよね!