2019年3月19日
近藤です
3月11日~15日の期間、海洋生物保護専攻の1年生といっしょに沖縄に行ってきました。
11日、朝の飛行機で大阪から沖縄に移動し、美ら海水族館を見学しました。
美ら海水族館では通常の観覧だけではなく、スタッフからザトウクジラの調査や研究に関するお話をしていただきました。バックヤードも見せていただきました。
翌12日、那覇から座間味村に移動しました。そして、その日から3日間、座間味村ホエールウォッチング協会の協力のもと、船からホエールウォッチングを行いました。期間中1回2時間程度の航海を4回しましたが、そのすべてにおいてザトウクジラを観察することができました。船のすぐ近くで見るザトウクジラはあまりにも巨大で迫力がありました。
今回、5個体のザトウクジラの写真が撮影されましたが、少なくともうち2個体は過去にほぼ同じ海域で何度も目撃されていることがわかりました。さて、どうしてそんなことがわかるのでしょうか。
上の5枚の写真をご覧ください。これらはザトウクジラの尾びれを腹部側から撮影したものです。写真はそれぞれ違う個体の尾びれですが、それぞれで縁の部分の形状や白い模様の面積などが異なっているのが確認できるかと思います。こうした特徴は長い年月を経ても変化しにくいと考えられており、個体識別に使用されています。
尾びれに注目した研究は、近年世界的な規模で実施されています。過去に座間味村周辺海域で発見されたザトウクジラの中には、北海道やさらにはロシアでも確認されている個体がいるそうです。尾びれの写真を分析することによって、ザトウクジラの回遊が明らかになりつつあります。
さて、実習の話に戻りますが、座間味ではホエールウォッチングだけではなく、スキューバダイビングも行いました。学生は「ケラマブルー」の魅力を十分に堪能していました。
我々は14日夕方に那覇に移動し、15日に無事大阪に戻りました。